オンラインRRT企画v0.2
2026.05.18 / 社内承認用

本書は、ホスピス向け24時間相談体制「オンラインRRT」の操作画面と機能を、関係者ごとに説明したものです。ホスピススタッフが実際に触れる画面、本部担当者が受け取る通知、管理者が編集するシートを、それぞれの想定画面とともに記載しています。

全体の流れ
Phase 1
平時の準備
① 当直表入力
② カレンダー反映
管理者・RRTメンバー
Phase 2
急変発生
③ 番号確認
④ フォーム入力
ホスピススタッフ
Phase 3
対応・記録
⑤ 通知受信
⑥ 電話・記録
RRT担当者
Phase 1 平時の準備 — 当直表を作成し、メンバーに共有する 管理者・RRTメンバー
01

当直表

利用者:RRT管理者 / 端末:PC(Googleスプレッドシート)

PC — Google Sheets
当直表 2026年5月 — RRT
A1:C10 | 編集すると自動でカレンダーに反映
日付
担当者
電話番号
1
2026-05-16(土)
佐藤 美香
090-2345-6789
2
2026-05-17(日)
鈴木 翔
090-3456-7890
3
2026-05-18(月)
山田 健太
090-1234-5678
4
2026-05-19(火)
高橋 由美
090-4567-8901
5
2026-05-20(水)
田中 大輔
090-5678-9012

このフェーズの始まり

RRT運用は、管理者による当直表の作成から始まります。誰がいつ当直に入るかを1ヶ月分まとめて入力するだけのシンプルな構成です(日付・担当者・電話番号の3列)。

管理者の作業

  • 月末までに翌月分の担当者をまとめて入力する
  • シートを編集すると、自動でカレンダーへ反映される
  • 急な交代があった場合も、書き換えるだけで反映

このシートが自動反映される先

このシートの内容は、①ホスピスiPadのクイックリファレンス画面 ②本部担当者の通知メール ③共有Googleカレンダー の3か所に自動で反映されます。1か所更新するだけで全体が同期します。

承認者向けポイント:管理者の作業はこのシートを月1回触るだけ。ホスピスにいちいち「今日の担当者は誰」を周知する必要はありません。
Next Step ② 共有カレンダーでRRTメンバー全員に予定が見えるようになる
02

共有カレンダー

利用者:RRTメンバー全員 / 端末:PC・スマホ(Googleカレンダー)

PC — Google Calendar
RRT当直 — Google Calendar
2026年5月
月表示
10
11
高橋
12
田中
13
山田
14
佐藤
15
鈴木
16
佐藤
17
鈴木
18
山田
19
高橋
20
田中
21
山田
22
佐藤
23
鈴木
24
25
高橋
26
田中
27
山田
28
佐藤
29
鈴木
30

カレンダーで何が見えるか

RRTメンバー全員が当直予定を確認できる共有カレンダー。シフト交換の交渉や、自分の当直日の事前確認に使います。

表示の仕組み

  • 自分の当直日:濃い色のイベントで表示
  • 他メンバーの当直日:薄い色のイベントで表示
  • 担当表シートが更新されると、自動でカレンダーも更新される

RRTメンバーの動き

各メンバーが自分のGoogleカレンダーに「RRT当直」共有カレンダーを購読しておきます。スマホの標準カレンダーアプリにも表示されるため、外出先でも確認できます。当直日の前夜には自分の番が来ることをカレンダーで確認できます。

承認者向けポイント:担当表スプシをRRT管理者が編集すると、メンバー全員のカレンダーに即時反映されます。「今日は私の番だっけ?」という確認や、急な交代の周知が不要になります。
Next Step ③ ホスピスで急変発生 — スタッフがクイックリファレンスを開く
Phase 2 急変発生 — ホスピスから相談を上げる ホスピススタッフ
03

クイックリファレンス画面

利用者:ホスピススタッフ / 端末:ホスピスiPad(Safari常駐)

iPad — Safari
23:14 📶 5G 🔋
本日のRRT相談窓口
2026.05.18 月
1 まずフォーム入力
↗ ISBAR相談フォームを開く
電話の前に状況を整理します
2 送信後に電話
ON-CALL TODAY
山田 健太
090-1234-5678
⚠ 必ずフォーム送信後に発信
担当者がISBAR内容を確認してから電話に出られます

急変発生:最初に開く画面

ホスピススタッフが入居者の急変に気づいたら、iPad(Safariにブックマーク常設)からこのクイックリファレンス画面を開きます。フォームへのリンクを上に、担当者の電話番号を下に配置し、「まずフォーム → 次に電話」の運用順序を画面構造で示します。

表示される情報

  • STEP 1:ISBAR相談フォームへのリンク
  • STEP 2:本日の担当者氏名と社用携帯番号
  • 運用順序を守るための注意書き

スタッフの行動

緑のCTAボタンをタップしてフォームを開き、入力を始めます。電話番号は入力中・送信後に確認できるよう常時表示されています。

運用上の重要ポイント:電話番号をすぐ表示しているのは、フォーム送信後の発信先を一目で確認するため。緊急時にも「先にフォーム送信」のルールを徹底することで、担当者は情報を読んだ状態で電話に出られます。電話だけを先に取ってしまう運用にならないよう、画面に注意書きを明示しています。
承認者向けポイント:担当者の電話番号はホスピスに直接公開されていません。シートには「今日その日」の担当者のみが表示される設計のため、番号管理は本部で完結します。
Next Step ④ ISBARフォームに入居者の状況を入力する
04

ISBARフォーム

利用者:ホスピススタッフ / 端末:ホスピスiPad(Safari)

iPad — Google Form
23:18 📶 5G 🔋
ISBARフォーム 3 / 5
I S B A R
今夜のACP方針 ※必須
看取り
フルコース
家族確認中
主治医確認中
主な症状
呼吸困難 SpO₂低下 胸痛 意識変容 発熱
既往歴
心不全 COPD 糖尿病
次へ:A(バイタル)

フォーム入力:電話の前に状況を整理する

看護師の思考フレームワーク「ISBAR」に沿った構造化フォーム。電話の前に情報を構造化することで、伝達漏れを防ぎます。

5つのセクション

  • I — 入居者と連絡者の特定
  • S — 現在の状況・主訴
  • B — ACP方針・既往・内服
  • A — バイタル・看護師の印象
  • R — 依頼内容(治療相談・搬送判断など)

スタッフの行動

大半はタップ選択(チップ・ボタン)で、自由記述は最小限。慣れた看護師なら3〜5分で完了します。送信ボタンを押すと、入力内容は自動でログに記録され、同時に当日の担当者へ通知が飛びます。

承認者向けポイント:「今夜のACP方針」は必須選択。データベース上の記録ではなく、その夜の家族の意向を毎回確認させる設計です。流動的なACPに対応します。
Next Step ⑤ 数秒後、担当者のスマホに通知メールが届く
Phase 3 対応と記録 — 担当者が応じてログを残す RRT担当者
05

通知メール

利用者:本部担当者 / 端末:社用スマートフォン(Gmail)

Smartphone — Gmail
23:19 📶 🔋
M
RRT通知システム
23:18・受信
RRT相談 ReHOPE中央・田中太郎・呼吸困難
I — IDENTIFY
田中 太郎(87歳・男性)302号室
S — SITUATION
呼吸困難・SpO₂低下・意識変容
B — BACKGROUND
ACP:家族確認中
既往:心不全/COPD
A — ASSESSMENT
BP 88 / HR 108 / SpO₂ 89%
R — REQUEST
治療方針・看取り判断

担当者が最初に受け取る情報

フォーム送信から数秒後、当日担当者の社用スマホにGmail通知が届きます。電話が鳴る前にこのメールに目を通すことで、状況を把握した状態で電話に応答できます。

メールの構成

  • 件名:ホスピス名・入居者名・主症状・発症時刻
  • 本文:ISBAR各セクションの内容
  • 末尾:ホスピスの代表番号、相談ログのリンク

担当者の行動

通常のGmailアプリで受信。ホスピスから電話がかかってくる前にメール本文を一読し、ACP方針や既往歴を確認します。電話に出た瞬間から本題に入れる状態を作ります。

承認者向けポイント:担当者が電話を受けてから状況を聞き出す方式とは違い、「情報を読んだ状態で電話に出る」運用になります。応答時間の短縮と判断品質の向上、両方に効きます。
Next Step ⑥ ホスピスから電話が入り、対応後に相談ログへ記録する
06

相談ログ

利用者:本部担当者・管理者 / 端末:PCまたはスマホ(Googleスプレッドシート)

PC — Google Sheets
相談ログ — RRT
A1:E12 | ファイル 表示 挿入 データ
日時
ホスピス・入居者
主な状況
ステータス
1
05/18 23:18
ReHOPE中央 / 田中太郎
呼吸困難・SpO₂低下
対応中
2
05/18 19:42
ReHOPE港南 / 鈴木花子
転倒・頭部打撲
完了
3
05/18 03:15
ReHOPE東山 / 高橋三郎
発熱・意識変容
完了
4
05/17 21:08
ReHOPE中央 / 田中太郎
SpO₂低下
完了
5
05/17 14:30
ReHOPE港南 / 佐藤一郎
血圧低下
完了

電話対応後、ここに記録を残す

ホスピスからの電話を受けて対応した内容を、担当者がこのスプシに追記します。すべての相談はフォーム送信時点で自動的に1行追加されており、担当者は対応後に「対応内容」「指示内容」「結果」を埋めるだけです。

記録される内容

  • 送信日時・ホスピス・入居者・連絡者(自動記録)
  • ISBAR全項目:症状・バイタル・ACP・依頼内容(自動記録)
  • 担当者氏名(自動で紐付け)
  • 対応ステータス:未対応 / 対応中 / 完了
  • 対応内容・指示内容・結果(担当者が手動で追記)

集計・振り返りへ

蓄積されたログは、月次のRRT定例会議で振り返り資料として活用します。「どんな相談が多いか」「ACP方針との整合性はどうか」「対応内容に改善点はないか」を、関係者全員で議論できる材料になります。新人教育の生きた教材にもなります。

承認者向けポイント:蓄積されたログは事業の財産になります。1件1件の相談が、組織の知恵として残り続けます。経験豊富な担当者の判断を可視化することで、新人の判断力を底上げできます。
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